賃貸物件の原状回復請求事例
2021.12.03
企業法務一般、顧問契約
事案概要
- 依頼人会社は，所有建物をＡに賃貸していたところ，同賃貸借契約が終了し，同日，本物件は明け渡された。
しかし，対象物件室内は，ゴミ溜めの状況で壁・床・建具等が腐食による破損が起きるなど著しい汚損や損傷が生じており，これが賃借人の故意又は過失により生じたものであることは明らかであった。
そこで，依頼人会社は，本件建物を適切な状態に回復すべく，対応方を当事務所に依頼した。
解決結果
建築業者に現状を確認したところ，現状のまま使用することはできず，一度内部を全て解体し作り直すしかないとのことであり，その工事費用として数百万円を要するとの見積りが出た。
そこで，依頼人会社はＡ及びＡの依頼人会社に対する契約上の債務を連帯保証するＢに対し，本契約に基づく原状回復費用として，上記金額の支払を求める通知を出した。
ＡＢにも別の弁護士が代理人として着任し，ＡＢには上記金額を一括支払う能力があるとは思われなかったこともあるので，協議の結果，おおむね半額を分割して支払うことで合意が成立し，公証人役場で公正証書を作成し，解決に至った。
