協議によってタレント専属契約を終了させることができた事例
2025.10.22
訴訟・紛争解決
事案概要
- 依頼者は大学に通学するかたわら劇団で俳優として活動しており,活動の幅を広げるために芸能事務所との間で専属契約を取り交わして事務所のマネジメントを受けることとなった。しかし,契約を締結した後,事務所は依頼者が望むような対応をしてくれず,報酬等について契約時の説明とは異なる実態が明らかになるなど,依頼者は事務所に不信を持つようになり,事務所に対して契約の終了を申し出た。しかしながら,事務所は所定の契約期間が満了するまで契約を終了させることはできないとし,契約期間が満了するまでは事務所の指示なく芸能活動をすることを許さないとして,依頼者の要求には全く応じようとしなかった。そのため,依頼者は,事務所との契約終了に向けた協議を当事務所に依頼した。
解決結果
受任後,事務所に対して書面を送付し,専属契約締結後の事務所の対応に契約違反があることなどを指摘し,依頼者による契約終了の申出に正当な理由があることを説明したうえで,依頼者の今後の活動を制約しないよう要求した。そうしたところ,事務所は当方の要求に異議を述べず,法的手続に至ることなく任意の協議によって専属契約の終了を実現することができた。
