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所有者不明の土地共有持分の処分方法

企業法務一般、顧問契約

当組合は,札幌市に所在するマンションの駐車場を管理する民法上の任意組合です。
マンションの駐車場は,マンションの共用部分ではなく,駐車場の利用者(マンションの所有者に限られない)が共有している形式となっており,共有者は全て当組合の組合員となります。
組合員(共有者)の一人が死亡し,その相続人は全員相続放棄をしました。その組合員はマンションを所有しており,そのマンションは抵当権者によって売却されたのですが,駐車場の共有持分については気が付かなかったのか,手つかずになっています。
調査したところでは,その組合員の最後の住所地は関東地方となっていました。
この駐車場を利用したいという人は多く,できればその人に共有持分を売却し,未払となっている長年の組合費を回収したいのですが,どのような手段がありますか。

1 相続人がいない相続財産の処分方法
 共有持分を換価して,組合費の回収に充てることが考えられます。組合費の時効期間については,マンション管理費について時効期間を5年とした最高裁判決(平成16年4月23日)があり,5年間に制限される可能性が高いところです。
 一般債権者等が相続人がいない相続財産を換価するためには,家庭裁判所に相続財産管理人の選任を申し立てることになります。
 この際,相続財産管理人の報酬に当てる金員を予納金として裁判所に納める必要があり,数十万円の費用が必要となる点がネックとなります。
 また,管轄の家庭裁判所は,被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所で,本件でいうとマンションの所在地である札幌家庭裁判所ではなく,最後の住所地である関東地方の管轄の家庭裁判所になります。札幌家庭裁判所で処理するようお願いすることはできますが,実務的にはほとんど認められていないのが実情です。そのため,遠方の裁判所で手続をせざるを得なくなり,手間や費用が余計にかかってしまう心配があります。
 「被相続人が複数の土地を持っていた場合,債権者などが土地ごとに相続財産管理人を選任できるようにする」という改正案も検討されているとの報道もなされており,手間や費用の負担軽減のため,こういった改正が期待されます。
 なお,組合が相続財産管理人の申立て費用を負担した場合,共有持分を換価した代金から回収を受けることができる可能性がありますが,相続財産管理人や管轄裁判所の判断によることになります。

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