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女性の後ろ姿を盗撮した社員に対する懲戒処分

人事労務問題

入社して約4ヶ月のパート従業員が,休憩時間中に,商業施設で,リュックを前に抱え,リュックの外付けポケットにスマートフォンを入れて,見知らぬ女性の姿を撮影するという事件が発生しました。ただし,スカート内の撮影などはしておらず,女性の後ろ姿を1回写真撮影したのみであるようです。
挙動不審に思った店員が防災センターに通報し,警備員が本人に声を掛けたところ,撮影したことを認め,警察宛に始末書の提出をし,その場で撮影した写真を削除したようです。当該女性からは被害届は出ていません。また,画像をSNS等に公開はしていないようです。
本人は,いけないことだと認識しつつも,仕事等のストレスから,こっそり撮影するスリルでやったと言っています。
この社員について,懲戒処分をすることは可能でしょうか。可能だとすると,どのような処分が妥当でしょうか。

北海道迷惑行為防止条例2条の2第2項アでは,公共の場所(公園,駅,飲食店など)若しくは公共の乗り物又は集会場(事務所,タクシーなど)にいる者に対し,著しく羞恥させ,又は不安を覚えさせるような方法で,衣服等で覆われている身体又は下着を撮影することが禁止されています。
今回のケースは,衣服を着ている女性の後ろ姿を1回撮影したのみであるということなので,女性を著しく羞恥させ,女性に不安を覚えさせるものとまではいえず,上記条例違反となる可能性は低いものと考えます。
なお,建造物侵入罪にあたる可能性もありますが,今回のケースで,同罪を理由に逮捕される可能性はあまり想定できません。
さらに,盗撮行為を認めて画像を削除していること,本件が就業時間外に社外施設で行われていること,立場がパート従業員であること等を考慮すれば,諭旨解雇は,処分としては重いと考えます。

貴社のこれまでの処分の前例にもよりますが,今回のケースであれば,出勤停止でも少し重く,戒告程度の処分でもよいのではないかと考えます。
ただし,戒告によって,賞与の減額等,経済的な不利益が生じる場合には,戒告でもなお処分としては重く,懲戒処分によるのではなく,事実上の注意にとどめることも考えられます。

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