従業員同士の喧嘩による負傷と労働災害
2019.01.31
勤務時間中に職場内で従業員同士が喧嘩をし,一方が怪我をして通院しました。労働災害に該当しますか。
勤務時間中に職場内で従業員が怪我をしており,会社の管理支配下において,業務遂行中に発生した事故であるとはいえます。もっとも,業務遂行中に発生した事故であっても,業務と全く関連しない私的な原因により生じた事故であったのであれば,業務起因性(業務が原因で負傷や疾病などが発生したこと)が否定される余地があります。
本件では,従業員同士の喧嘩が原因となっているようですが,従業員の両名の間に上下関係があるか,喧嘩の発端が仕事に関するものか,両名の喧嘩が過去にも繰り返されていたようなことがあったかというような事情を考慮したうえで,業務起因性が判断されることになると考えられます。