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企業法務Q&A例 企業法務Q&A例

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製造物責任法の適用可否

企業法務一般、顧問契約

以下の物品は,製造物責任法の「製造物」に該当するのでしょうか。
1 牛乳
2 温泉卵
3 豚肉

製造物責任法(以下,「法」とします。)2条1項は,「製造物」とは,製造又は加工された動産をいうと定めています。

裁判例では,「製造」とは,原材料に人の手を加えることによって新たな物品を作り出すことを意味し,「加工」とは,原材料に工作を加え,その本質を保持させつつ,新しい属性ないし価値を付加することを意味するもの,とされています(東京地判平成14年12月13日判タ1109号285頁,東京地判平13.2.28判タ1068号181頁など)。
裁判例では,イシガキダイの内蔵を除去して3枚におろし,身の部分を氷水で締めたこと,兜や中骨の部分を塩焼きにしたことをもって,「加工」としたものや,防虫処理をした竹材を「加工」されたものとしたものがあります。

政府の解釈によれば,自然産物の加工について,加熱(煮る,煎る,焼く),味付け(調味,塩漬け,燻製),粉挽き,搾汁などは「製造」や「加工」に当たるが,単なる切断,冷凍,冷蔵,乾燥などは基本的に「製造」や「加工」に当たらないものとされています(経企庁編・逐条解説61頁)。

以上を前提として,各1~3を検討します。
1 牛乳
「製造物」に該当すると考えます。政府解釈において,加熱は「製造」または「加工」に含まれるとされています。牛乳は,生乳(搾取したままの牛の乳)に,加熱殺菌処理などがされていることから,「製造」または「加工」に該当し,「製造物」に該当すると考えます。
2 温泉卵
「製造物」に該当すると考えます。温泉卵は加熱処理がされていることから,「製造」または「加工」に該当し,「製造物」に該当すると考えます。
3 豚肉
「製造物」に該当しないと考えます。原材料である豚肉に手が加えられておらず,「製造」または「加工」に該当しないと考えられるので,「製造物」に該当しないと考えます。

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